君の声は僕の心を揺さぶる、唯一の存在。
 君の声は、時には僕を幸せにして…
 時には僕を怒らせて…
 時には僕を不安にさせる…
 
       でもね、ホントに不安なのはさ…


become uneasy...




深夜1時。キルアがやっとバスルームから出てくる。
もちろん長風呂…という訳ではなく、いつものように遅くまでゲームをやってためである。
いつも最初はゴンも一緒にやっているのだが、さすがにキルアにはついていけず…
そんなゴンが早く寝ようと言ってもキルアは聞く耳を持たない。
「やっぱゲームは止めらんねぇよなぁ〜vv」
タオルで濡れた髪をふきながら、キルアが寝室へと歩いて行くと、もう寝てしまっていたハズのゴンがこちらを見つめていた。
その瞳は大きくて、まるで引き込まれるような黒色をしていた。
「…あ、ワリぃ起こしちまったか?」
「ううん、いいんだけどさー…」
「何?なんかあんのか?」
「…え、別にどーでも良いことなんだけど、キルアのニオイがいつもと違うかな…って思って。」
「へ?…何だろ?」
「うーん…多分髪、だと思う」
さすがゴン。すごい嗅覚…まるで犬だな。
もちろんゴンの場合は可愛い子犬だけどv…ってそーじゃなくて!
「あー、髪ね。オレさシャンプー変えたんだよね。『潤い100% 爽やかな香り』(←商品名)…変かな?」
「ううん…っていうよりオレの好きなニオイかな」
「へぇー…これが?」
キルアがそう言いながらベッドに腰を下ろすと、寝ていたゴンが起き上がってキルアの方に近付いてきた。
そしてキルアの髪に顔をくっつける。
「キルアの髪すごくふわふわしてる…」
ゴンはそう言ってキルアの髪に顔をうずめるようにする。
キルアの髪がゴンをくすぐって、ゴンはそのたびくすぐったそうに身をよじる。
そんな可愛らしいゴンの仕草を見ながら、キルアは何故だか逆に不安に襲われる。
「キルアの髪…やっぱ好きだなぁー」
ゴンのこの言葉を聞いた時、今まで分からなかった不安がどんなものか分かった。
何についての不安なのか…どうして不安になっているのか…。
「なぁ、ゴン…」
「んー、なぁに?」

「好きなのはさ…オレで好きなのは髪の毛だけ?」

…何でこんなことが不安になるのか分からなかった。時々、おかしなことが不安になってしまう。
何故だかは分からない。ただ不安になる…。
ゴンは本当にオレを好きでいてくれるかどうか、って。
そんなオレの表情を見て、ゴンが必死で答える。
「そんなワケないじゃん。オレはキルアが好きなんだよ?
髪の毛は確かに気持ち良いけど…それだけじゃなくて、キルアのだから好きなんだよ。オレはキルアが好きなんだから…」
いつもは『好き』なんて、なかなか言ってくれないゴンが、何度も好きと言ってくれる。
「わかってるよ」
キルアはそう言うとゴンに優しく口付けをした。
もう『不安』は『安心』へと変わっていた…

本当は、聞かなくても分かってた。
僕がそうであるように、君が僕を大切な存在だと思ってくれていることを。
でも、それでも時々不安になってしまうから…。

どんなに不安になったって
君の言葉を聞けば
そんな不安なんてすぐに吹き飛んでしまうから

だから不安になった時は一番に、君の声を聞かせてよ
僕の不安なんかすぐに吹き飛ばしちゃって
僕のこと笑顔にして
そして君と一緒に笑おう
僕が本当に不安なのは…そんな君が僕の隣からいなくなってしまうことだから…

だからずっと

一緒に居よう


end





アトガキ☆
ちょっと昔の掘り出し物をupしてみたり…(苦笑)
ホントはいろいろ直そうと思ってたんですが…下手すぎて、直すに直せずそのまんまです…(T∧T)
読みづらくてすみませんm(_ _)m本当にお目汚し 致しましたっ!!